生活相談員ってクレームをたくさん受けるのではないですか?
目次
クレームの数
これから相談員になりたいと思っていても、クレームの多い職種だとなかなか気が進まないですよね。「クレームをたくさん受けるのですか?と言う質問に対しての答えは、毎日クレームがある訳ではありません。割合で言うと1割ぐらい10日に1回ぐらいではないでしょうか。利用者全体で言っても、クレームを言ってくる家族は全体の1割もいないくらいです。これは私の感覚ですので、確かな数字ではありませんのでご了承ください。
家族からのクレーム
家族からどんなクレームがあるの?と聞かれることがありますが、私が受けたクレームは「時間通りに送迎に来なかった」とか「連絡帳に今日の様子の記載がなかった」などです。介護のクレームとしては、「ショートステイで持って行った薬が飲まれていなかった」とか「ショートステイから帰って来たら、紙パンツの中が汚れていた。トイレに行ってから、帰らせて欲しい」と行った内容です。
家族からのクレームと書きましたが、どれもこちらのミスが原因です。家族としては言いにくいことを、こちらのミスで言わせてしまったと言う感じがします。申し訳ない気持ちになります。クレームと言うよりは、施設に対する指導であることが多いです。クレームと言うのはおこがましいです。
同業者(介護事業所)からのクレーム
家族からの指導はとてもためになるのですが、同業者(介護事業所)からのクレームは、ちょっときついことが多いです。例えば、「なんのために訓練してるんですか?」とか「相談員をやっているのに、計算もできないんですか?」とか「リハビリの意味が分かってますか?」といった感じのクレームを言ってきます。これは正直きついです。家族よりも同業者のクレームは半端なくきついです。もっとみんなと協力して、利用者を支えていきたいのですが、仕返しすることしか考えられなくなります。
クレームに対しては誠実に答えましょう
同業者からのクレームに誠実に答えることは難しいかもしれませんが、家族に対しては、誠実に答えるべきだと思います。クレームを受けた時の対応方法については別のブログでまとめていますので、参考にしてみてください。
ジョン・グッドマンの法則
商品サービスを購入 → お客様が何も感じない → リピート率10%
商品サービスを購入 → クレーム発生 →真摯な対応→ リピート率65%
となるそうです。お客さんは言いにくいことを、自分達のことを思って言ってくれているのだと思えば、クレームもクレームではなくなり、施設をよくするためのアドバイスに変わっていきます。真摯な対応を心がけてください。
同業者(介護事業所)からのクレームについては
正直言って同業者のクレームはしんどいです。私はどちらかと言うといい加減な生活相談員でしたので、同業者から結構突っ込まれています。その度に、相手に対して恨みを持っていましたが、みなさんはこれではいけません。同業者の方と協力しないと、利用者がどうしていいか分からなくなり、状況が悪化することだって考えられます。利用者のことを中心に考えて、どう支援していったら利用者のためになるかを目指しましょう。
また、ケアマネさん以外の同業者の方から、クレームを受けた場合は、必ずケアマネさんに相談しましょう。デイの相談員をやっていた時に、ケアマネさんからの指示の元で上半身のリハビリをやっていたのに、訪問看護の人から、「今この人は上半身のリハビリではない!そんなことも分からないのか!」と言われたことがあります。その場では何も言い返さず、あとでケアマネさんに、訪問看護の方からこんなことを言われたと伝えました。ケアマネさんも訪問看護の人に正直困っていたようで、最終的に事業所を変えるという結果になりました。自己主張するのももちろん大事ですが、行き過ぎると取り返しのつかないことになることを覚えておきましょう。
やっぱりクレームはない方がいい
クレームはできればない方がいいですよね。クレームを減らす一番の方法は、相手と仲良くなることです。利用者さんの様子や、行事の報告などこまめに連絡を取りましょう。
家族との接点を定期的に持ちましょう
利用者の中で特に変わりのない人は、日々の業務に追われていると、ついつい連絡がおろそかになりがちです。1ヶ月とか2ヶ月連絡をしないことがあると、だんだん家族との間に距離が生まれて「施設の人は何をやっているか分からない」ということに繋がっていきます。月に1度は連絡を取るという習慣があると一番いいと思います。
介護士と家族の思いを一致させる
家族の願いは様々です。「しっかり食べてもらいたい」とか「ゆっくりしてもらいたい」とか、そんな思いをしっかりくみ取り、介護士さんにも伝え、家族と介護士の思いを一致させることができれば、クレームもグンと減ると思います。家族の方も「ここの介護士さんは、ちゃんと自分の親を見てくれている」と言う気持ちになります。家族と介護士さんの思いを一致させることもとても重要です。
クレームは1人で取り込んではダメです
これは声を大にして言います。自分1人で抱えるととても苦しいですし、1人では解決できないこともたくさんあります。なるべく、上司や周りのスタッフに話をして、現状を知ってもらいましょう。ひょっとしたら、自分の発言のせいで、相手を怒らせていることもあるかと思います。それでも、自分が相手に何をしたかを正直に上の人に話しましょう。一瞬だけ自分の評価は下がるかもしれませんが、1人で抱えて悩むよりはずっとましです。それに自分1人が悪いのではなく、施設のシステムが悪いという風に捉えないと、いつまでたってもクレームは消えません。必ず周りの人に言うようにしましょう。周りに言っても、解決できない問題だとしても、周りの人を巻き込むだけで、気持ちは随分楽になります。
まとめ
相談員さんはいつもクレーム対応しているというイメージがあるかもしれませんが、そんなに多くはないと思います。スーパーやコンビニなどは不特定多数の人がいて、クレームをたくさん言ってくる人も中にはいると思います。高齢者施設の場合は、不特定多数の人を相手しているのではなく、利用されたい方の面接をさせてもらったり、利用する前に、リスクがあることを説明したりして、なるべくクレームに繋がらない努力をするので、スーパーやコンビニよりは、クレーム対応に追われるということはないように思います。前にも書きましたが、こまめに連絡をとって、利用者さんの様子を伝えて行きましょう。これから相談員になりたいとか、相談員を目指している方は是非参考にしてください。