令和3年報酬変更 リハビリテーション・機能訓練、口腔、栄養の取組の連携・強化③

通所介護における個別機能訓練加算の見直し

概要

○ 通所介護・地域密着型通所介護における個別機能訓練加算について、より利用者の自立支援等に資する個別機能訓練の提供を促進する観点から、加算の取得状況や加算を取得した事業所の機能訓練の実施状況等を踏まえ、従来の個別機能訓練加算(Ⅰ)と個別機能訓練加算(Ⅱ)を統合し、人員配置基準等算定要件の見直しを行う

単位数

<現行>        <改定後>
個別機能訓練加算(Ⅰ)⇒ 個別機能訓練加算(Ⅰ)
46単位/日       イ 56単位/日
個別機能訓練加算(Ⅱ)⇒ 個別機能訓練加算(Ⅰ)
56単位/日       ロ 85単位/日
※イとロは併算定不可
個別機能訓練加算(Ⅱ)
20単位/月(新設)
※加算(Ⅰ)に上乗せして算定

算定要件

通所リハビリテーションの入浴介助加算の見直し

【通所リハビリテーション】

概要

○ 通所リハビリテーションにおける入浴介助加算について、利用者の自宅での入浴の自立を図る観点から、以下の見直しを行う。【告示改正】

ア 利用者が自宅において、自身又は家族等の介助によって入浴を行うことができるよう、利用者の身体状況や医師・理学療法士・作業療法士・介護支援専門員等(以下、「医師等」という。)が訪問により把握した利用者宅の浴室の環境を踏まえた個別の入浴計画を作成し、同計画に基づき事業所において個別の入浴介助を行うことを評価する新たな区分を設ける。

イ 現行相当の加算区分については、現行の入浴介助加算は多くの事業所で算定されていることを踏まえ、また、新たな加算区分の取組を促進する観点から、評価の見直しを行う。

単位数

<現行>          <改定後>
入浴介助加算50単位/日 ⇒ 入浴介助加算(Ⅰ) 40単位/日
入浴介助加算(Ⅱ) 60単位/日(新設)
※(Ⅰ)と(Ⅱ)は併算定不可

算定要件

<入浴介助加算(Ⅰ)>(現行の入浴介助加算と同要件)

○ 入浴介助を適切に行うことができる人員及び設備を有して、入浴介助を行う。

<入浴介助加算(Ⅱ)>(上記の要件に加えて)

○ 医師等が当該利用者の居宅を訪問し、浴室における当該利用者の動作及び浴室の環境を評価していること。この際、当該利用者の居宅の浴室が、当該利用者自身又は家族等の介助により入浴を行うことが難しい環境にある場合は、訪問した医師等が、介護支援専門員・福祉用具専門相談員と連携し、福祉用具の貸与・購入・住宅改修等の浴室の環境整備に係る助言を行うこと。

○ 当該事業所の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、医師との連携の下で、当該利用者の身体の状況や訪問により把握した当該利用者の居宅の浴室の環境等を踏まえた個別の入浴計画を作成すること。

○ 上記の入浴計画に基づき、個浴その他の利用者の居宅の状況に近い環境にて、入浴介助を行うこと。

介護付きホームにおける個別機能訓練加算の見直し

概要

○ (地域密着型)特定施設入居者生活介護(予防含む)における個別機能訓練加算について、より利用者の自立支援等に資する個別機能訓練の提供を促進する観点から、CHASEへのデータ提出とフィードバックの活用による更なるPDCAサイクルの推進・ケアの向上を図ることを評価する新たな区分を設ける

単位数

<現行>        <改定後>
個別機能訓練加算 ⇒ 個別機能訓練加算(Ⅰ)
12単位/日      12単位/日
個別機能訓練加算(Ⅱ)
20単位/月(新設)
※(Ⅰ)と(Ⅱ)は併算可。

算定要件

<個別機能訓練加算(Ⅱ)>

○ 個別機能訓練加算(Ⅰ)を算定している利用者について、個別機能訓練計画の内容等の情報を厚生労働省に提出し、機能訓練の実施に当たって当該情報その他機能訓練の適切かつ有効な実施のために必要な情報を活用すること。

特別養護老人ホームにおける個別機能訓練加算の見直し

概要

○ (地域密着型)介護老人福祉施設における個別機能訓練加算について、より利用者の自立支援等に資する個別機能訓練の提供を促進する観点から、CHASEへのデータ提出とフィードバックの活用による更なるPDCAサイクルの推進・ケアの向上を図ることを評価する新たな区分を設ける。

単位数

<現行>        <改定後>
個別機能訓練加算 ⇒ 個別機能訓練加算(Ⅰ)
12単位/日      12単位/日
個別機能訓練加算(Ⅱ)
20単位/月(新設)
※(Ⅰ)と(Ⅱ)は併算可

算定要件

<個別機能訓練加算(Ⅱ)>

○ 個別機能訓練加算(Ⅰ)を算定している入所者について、個別機能訓練計画の内容等の情報を厚生労働省に提出し、機能訓練の実施に当たって当該情報その他機能訓練の適切かつ有効な実施のために必要な情報を活用すること。

施設系サービスにおける口腔衛生管理の強化

概要

○ 施設系サービスにおいて口腔衛生管理体制を確保するよう促すとともに、状態に応じた丁寧な口腔衛生管理を更に充実させるため、口腔衛生管理体制加算を廃止し、同加算の算定要件の取組を一定緩和した上で、3年の経過措置期間を設け、基本サービスとして、口腔衛生の管理体制を整備し、入所者ごとの状態に応じた口腔衛生の管理を行うことを求める。

○ 口腔衛生管理加算について、CHASEへのデータ提出とフィードバックの活用による更なるPDCAサイクルの推進・ケアの向上を図ることを評価する新たな区分を設ける。

単位数

<現行>          <改定後>
口腔衛生管理体制加算 ⇒ 廃止
30単位/月
口腔衛生管理加算   ⇒ 口腔衛生管理加算(Ⅰ)
90単位/月        90単位/月(現行の口腔衛生管理加算と同じ)
口腔衛生管理加算(Ⅱ)
110単位/月(新設)

基準・算定要件

<運営基準(省令)>(※3年の経過措置期間を設ける)

・「入所者の口腔の健康の保持を図り、自立した日常生活を営むことができるよう、口腔衛生の管理体制を整備し、各入所者の状態に応じた口腔衛生の管理を計画的に行わなければならない」ことを規定。

※ 「計画的に」とは、歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、介護職員に対する口腔衛生に係る技術的助言及び指導を年2回以上実施することとする。

<口腔衛生管理加算(Ⅱ)>

・加算(Ⅰ)の要件に加え、口腔衛生等の管理に係る計画の内容等の情報を厚生労働省に提出し、口腔衛生等の管理の実施に当たって、当該情報その他口腔衛生等の管理の適切かつ有効な実施のために必要な情報を活用していること

 

ABOUTこの記事をかいた人

生活相談員を13年やってました。 今はケアマネの資格を持って、ケアマネの経験もあります。 生活相談員としての業務が長いので、そちらを記事にしています。