生活相談員の知識!家族支援について

今日もブログを書いていこうと思います。

先週新人の人がモラハラを受けているということを書きましたが、やはりトラブルがあったようです。

今週はモラハラーさんが書類ができていないということで、こちらの部から応援に行ったのですが、モラハラーさんは「なんであなたが手伝いに来たのか意味がわかりません」と言ってました。

手伝いに行った職員は結局何も手伝うことがなく、時間切れとなって帰ったそうです。

結局モラハラーさんは夜中まで書類作成に追われたそうです。

それにしても、モラハラーさんの態度が異常に悪く、周りにかなりの悪影響が出ているようです。

それはさておき、本題に入ります。

家族支援について

これまでの高齢者の介護というのは高齢者の人の問題に、焦点をあてて、それを改善するようにプランを立てていました。

そしてその問題に対して、どんなアプローチをして、本人と一緒に改善をしていくかを考えていました。

ところが、家族支援という考え方は少し違います

問題のある高齢者に焦点を当てて改善するのではなく、家族の方に接し方やかかわり方を変えてもらうようにするのです。

 

家族療法(システムズアプローチ)

「家族療法」の基本は、家族はある一定の法則や秩序をもった集まり「システム」であり、一つのまとまりを持ったシステムとみなし、家族一人ひとりが、家族というメンバーであり、当該家族システムを治療の対象と捉えます。

先ほどの章でも書いたように、問題のある高齢者がいても、家族の中のシステムを変更することで、それが問題とならなくなることもあるのです。

人は常に「誰か」や「種々の環境」に影響を受けたり、影響を与えたりして生活しています。そして、生活の中で、何らかの問題や困難な出来事が起こった際に、問題や課題だけに注目するのではなく、人を取り巻く様々な環境に対して解決策を模索することを「システムアプローチ」と呼びます。

その中で家族に関わる出来事、種々の問題(要介護状態もその一つ)に対して、家族間の関係性や役割の調整等により解決に導く援助方法が「家族療法」です。

家族療法を具体的に考えてみましょう

ひとり暮らしの祖母が心配で、祖母の安否を電話で確認をしているが、出かけていたり、買い物に行ったりして、連絡をとるのは朝だけという状況で、何か他にも連絡をとる手段がないかと考えていました。

娘は仕事が忙しく、休みは月に2回しかなく、離れたところに住んでいるので、そんなに頻繁に会いに行くことができません。

そうしているうちに、孫が祖母の近くの大学に、たまたま合格し通うようになった。

そこで、孫に祖母の家に寄ってから学校に通うようにして、状況を母に伝えるというシステムが生まれます。

これは私の大学時代の実話です。

こうやって、私が家族のシステムの中で役割を果たし、問題を解決するという結果になったのです。

このように、祖母になにか行動を変えてもらうというのではなく、孫が少し行動を変えることで、問題が解決できたという事例です。

まとめ

このシステムズアプローチは高齢者の家族だけで当てはめて考えるのではありません。

会社や組織でも同じことが言えると思います。

組織で何か問題が起こった時、「あーあれはあいつが悪いよ」と言って個人のせいにしてしまうことはないでしょうか。

問題が起こったときに、個人のせいにするのではなく、組織のシステムが悪いということにすれば、改善するアイデアがどんどん出てきます。

例えばある職員さんがよく検食を忘れるという問題があったとします。

それをその職員が悪いと決めつけるのではなく、「勤務表に”検食”という文字を入れるようにしたらいいのではないか」とか「給料明細に検食の日を書いておく」というような改善策を考えるのです。

このように考えていけば、いろいろな問題が、組織の中で解決していくのではないでしょうか。

これから生活相談員を目指す方や、今現在生活相談員として頑張っている方の参考になればと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

生活相談員を13年やってました。 今はケアマネの資格を持って、ケアマネの経験もあります。 生活相談員としての業務が長いので、そちらを記事にしています。