生活相談員の知識!老人ホームで1ヶ月で7人が亡くなったニュース

このニュースは聞いた時に、なんでだろう?と思いました。

記者会見がちょうどテレビでやっていたので、ちょっと見ました。

記者会見を見て2人の年配の男性が椅子に座って、説明をしていましたが「これはひどい」と思いました。

7人の利用者が亡くなる1ヶ月前に、8人の介護職員が同時に辞めたそうです。

8人同時にです。

これはかなりひどい状態だと思います。

利用者のことを考えると、8人同時にやめたら、「入浴」「食事」「排泄」が間に合わなくなることは十分に考えられます。

辞めていった介護士さんも、現場が危険な状態になることは絶対、分かっていたはずです。

しかも、介護士として働いていたら、少しは利用者さんに対して、愛着が湧いてきて、辞めようと思っても、利用者のことを思うとなかなか辞めることはできないと思います。

その気持ち以上に施設の状態が悪かった、ということになります。

介護士がいなくなって、施設長だけになった状態で運営を続けたそうです。

昼間は病院の看護師に手伝ってもらって、夜は施設長が夜勤をしていたそうです。

生活相談員もとっくに辞めていたのでしょう。

想像すると、寒気がするというか、非常に怖い状況です。

その後の経緯

問題発覚後に、入居者がどんどん退去していったそうです。

そして1ヶ月後に、施設内で介護放棄や身体拘束などの虐待があったと、役所の人に認定されます

退去が相次ぎ、経営難に陥り、1月には閉鎖することが決まったそうです。

施設長は「人間関係、裏切り、グループの対立」と言われています。

他人事ではありません。

こんな風になってしまう施設は、全国にたくさんあると、他のページで紹介されていました。

施設長が言っていた、「人間関係、裏切り、グループの対立」というのはどこにでもある問題のような気がします。

1人介護士が辞めると、辞めた人の仕事が、他の介護士の負担となります。

そうすると、業務がしんどくなって、また退職者が出ます。

退職者が出れば、業務負担がさらに大きくなって、他の介護士にのしかかります。

あとは負の連鎖がはじまって、全員介護士が辞めるという結果となってしまいます。

こうなることはよくあることで、私が以前勤めていた施設の退職率は30%を超えていました。

4年したら、全員入れ替わるぐらいのスピードです。

非常に怖い状況です。

魅力ある施設にしましょう

高齢者施設はたくさんあります。

どこも人手不足なので、働く介護士さんからすれば、できるだけ魅力のある施設に勤めたいと思っています。

そのためにも、生活相談員は魅力のある施設を作っていかないといけません。

魅力のある施設をするためにはどうしたらいいか、というのは私もなかなかはっきりとしたものが分かりません。

少なくとも他と比較して、働きやすいねということはできると思います。



まとめ

魅力ある施設にするためには、ハード面、ソフト面、人間関係の面を上げていかなければなりません。

お金をかけずに効果をあげようと思うと、やはり人間関係に力を注ぐのがいいかもしれません。

すぐに怒らないとか、人格を否定するような説教はしないとか、現場で働く人を認めてあげる等々です。

これから生き残る施設は、「人」をもっともっと大切にする施設なのかもしれません。

これから生活相談員を目指す人や、今現在生活相談員として頑張っている方の参考になればと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

生活相談員を13年やってました。 今はケアマネの資格を持って、ケアマネの経験もあります。 生活相談員としての業務が長いので、そちらを記事にしています。