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ラジオでこの言葉を知りました。
私はよくラジオを聞いています。
ラジオの中にとても興味深いことを言っていたので、思わずメモをとって、ブログに書こうと思いました。
そのラジオで言っていたのが「ハーム・リダクション」という言葉です。
簡単に言うと「やめさせようとしない依存症治療」という意味になります。
この考え方は世界中で議論を読んでいます。
薬物依存症の方に対して
このハーム・リダクションの考え方は、薬物依存症の人に対して行われる治療法だそうです。
日本を含めて、ほとんどの国が薬物の所持者を犯罪者にします。
薬物は本人の命も危険にさらされますし、周りに対しての暴言や暴力などを引き起こすため、大変危険なものです。
そんな危険な物を持っているわけですから、当然犯罪者として罰するのが当然と考えられているのです。
ところが、このやり方で、薬物の使用が抑えられているかというと、少し疑問の声が上がっています。
罰則にして、刑務所に入ってもらって、何年かして世間にまた戻るだけでは薬物は減らせないのではないか?という疑問を持たれています。
犯罪者というレッテルを貼って、世間から遠ざけて、仕事も奪ってしまうと、孤立してしまいそのことが、返ってまた薬物に手を出すきっかけになるのではないか?という意見があるのです。
薬物依存症を病気として扱う
薬物を世の中から消し去ってしまうというのは、理想的な状況ではありますが、その考え方が返って薬物を広めてしまうという考えになります。
どうしても薬物は存在し、それに手を出す人がいるというのは、人が病気にかかるのと同じ考え、すぐに治療を始めるというのが最も効果的なのだそうです。
この意見に関しては各国から猛反発を受けています。
しかし、ポルトガルがこの考えを取り入れ、国の薬物の使用料が減っているという結果が出ているそうです。
依存症対策としての効果
この考え方は一般的に言われる「依存症」という病気に効果があると言われています。
薬物は犯罪なので、とても重たい問題ですが、子どもたちが夢中になる「ゲーム」でも同じような対応をすれば効果があるのではないでしょうか。
ゲームばかりやって、勉強をしてくれない
これはどこの家庭でもある課題だと思います。
これを「ハーム・リダクション」で考えると、「ゲームをしてはダメ」とか「ゲームは1日1時間」というふうに遠ざけるのではなく、「どんどんやっていいよ」と言うことです。
これは、親としてはすごく不安になります。
このままゲームだけやって、勉強が全くできない人間になるのではないかと本当に心配になります。
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私の甥っ子の経験
私の甥っ子がカードゲームにめちゃくちゃハマってました。
私も面白かったので、一緒になってやってました。
勉強は宿題だけやって、あとはずっとカードゲームの相手をしていました。
小学校6年生くらいから中学3年生まで、ずっとそんな生活が続きました。
カードゲームで1番になろう!と一緒にがんばっていました。
親はめちゃくちゃ心配してました。
ずっとカードゲームをやる大人になるのではないかと、ずっと気にしていましたが、高校生になったぐらいから、ピタッとやらなくなりました。
本人は「カードゲームのルールが変わったから」という理由でやめてしまったそうです。
親の心配は何だったのだろうと思うぐらい、全くやらなくなったのです。
甥っ子はそれから、勉強やらクラブ活動やらで忙しく学生生活を送ったそうです。
もし、カードゲームの遊びを制限していたら、こんなにスパっとやめることはできなかったのじゃないかと思います。
まとめ
高齢者の対応についても、同じことが言えるのではないでしょうか。
介護士側の価値観で、本人がやりたいことを制限したり、禁止したりすると、返って悪い方向に進むのではないかと思います。
もちろん、その内容にもよりますが、本人の思いを尊重することも大事なことだと思います。
「やめさせようとしない依存症治療」
この考え方はまだ賛否両論ありますので、このやり方がいいとは言えませんが、やってみる価値はあると思います。
これから生活相談員を目指す人や、今現在生活相談員として頑張っている方の参考になればと思います