生活相談員のアセスメントは何がいいの?必須アセスメント15項目!

生活相談員の仕事の中にケアプランの作成があります。しかし、生活相談員が立てるケアプランは、本格的なケアプランではなく、ケアマネさんからもらったプランに書いてある長期、短期目標、サービス内容を元にプランを立てます。そこで、プランを立てるために必要なのがアセスメントです。ここでは、生活相談員さんが使うアセスメントについて記入していきたいと思います。

アセスメントは特に決まっていない

ケアマネさんがするアセスメントは、有名なものが多いです。包括的自立支援プログラムとか、全社協版とか・・・。

しかし、デイサービスやショートステイが行うアセスメントは特に決まりはないようです。監査の方にA4の簡単なアセスメントを見せて、「うちはこれでやっています」と言ったら、すんなりOKでした。

自治体によっては、この様式がいいというモデルプランを出しているところもあります。自施設の自治体が推奨する書式があるか、一度確認してみることをお勧めします。ほとんどの自治体は、アセスメントは特に決めてないというところが多いのではないでしょうか。

様式が決まっていないのなら、施設側で都合のいいようにアセスメント様式を作っておきましょう。好きなようにと言っても、介護士さんが知りたいことを書かずに、アセスメントをとって来ましたと、ドヤ顔されても困りますので、以下にこれは聞いておいた方がいいという項目を上げておきました。

アセスメントで書いておくこと

ではアセスメントで書いておくことは何がいいでしょうか?以下に書いてあることをアセスメント用紙に記入して、アセスメント表を作りましょう。

アセスメント 1  健康状態

病歴と麻痺の状況や痛みの箇所、服薬の状況(薬の準備とか、水は誰が持ってくるのかとか、飲んだことを確認するかどうか)を書きましょう。治療中の病気も記入しましょう

アセスメント 2  ADL

食事、寝返り、移動(歩行状態)、排泄、入浴、着替えについての状況を記入しましょう。

アセスメント 3  IADL

掃除、洗濯、買い物、調理、金銭管理、薬の管理、電話の利用状況を記入しましょう。

アセスメント 4  認知

物忘れの状況や、認知症の状況を記入しましょう。(本人が同席の場合は聞きにくいので後で、本人がいない時に聞くとか、電話をかけて確認するとかの工夫が必要です)

アセスメント 5  コミュニケーション能力

会話が成り立つか、言葉以外に他者とコミュニケーションを図る方法があるか、記入しましょう。

アセスメント 6  社会との関わり

近隣の方との付き合いや、民生委員との関わり、訪ねてくる人について記入しましょう

アセスメント 7  排尿・排便の状況

尿意や便意はあるか、自分からトイレに行くか、尿瓶を使っているか、パッドやリハビリパンツを使っているかを記入しましょう。また、汚れたパットの始末をどのようにしているかも記入しましょう。

アセスメント 8  じょくそう・皮膚の状態

皮膚の状態や発赤があれば記入しましょう。クッションを利用しているなら、それも記入しましょう。

アセスメント 9  口腔衛生

歯が何本残っているか、入れ歯の使用状況はどうかを記入し、歯磨きの状況や、歯医者に定期的に受診しているかなどを書きましょう。

アセスメント 10 食事摂取

1人で食べることができるか、食器は通常の物を使用しているか、ご飯はおかゆにしているかどうか、さらに、どのくらいの柔らかさで出しているか記入しましょう。食事を刻んで出しているか、ミキサーにかけて出しているかも記入しましょう。さらにアレルギー(青さば、卵、乳製品、パン・小麦等)についても必ず記入しましょう。

アセスメント 11 行動心理症状(BPSD)
物盗られ妄想、睡眠障害、介護拒否、徘徊、暴言・暴力、不潔行為、躁鬱症状等があれば記入しましょう

アセスメント 12 介護力
家族の介護状況について聞いたことを書きましょう。ベッドの移乗だけ介助しているとか、薬を準備してあげてるとか・・・。介護している内容と、どのぐらい時間をかけているかを家族に聞いて、それを記入しましょう。

アセスメント 13 夜の睡眠状況・起床時間
夜何時に寝て何時に起きるのか、夜のトイレはどのようにしているか、頻度はどのくらいあるか、ポータブルトイレを使用しているかなどを聞きましょう。

アセスメント 14 居住環境
室外の状況、杖を使っているとか、歩行器を使用しているとか、介助がないと外は歩けないなどを記入しましょう。室内のことも同じように記入し、何階に住んでいるとか、玄関やトイレ、お風呂の段差があるかも記入しましょう。

ついでに送迎はどうやってするかを確認しましょう。迎えの車はどこに止めるかとか、車イスで部屋の中まで迎えに行くとか、送迎に行った時に困らないようにイメージしながら確認しておくといいでしょう。

アセスメント 15 特別な状況
その他、生活保護を受けているかとか、成年後見人制度を利用しているとか、上のアセスメントでは書けなかったことを書いていきましょう。

<まとめ>
上に書いた15項目をEXCELの左側に入れて、右側は空欄にした、記入用紙を作ります。あとはお客さんのところに、契約に行った際に、質問するといいと思います。事業所が行うアセスメントは、どちらかと言うと、事業所を利用するときに、家ではどうしてるの?という介護士さんの普通の疑問に答えるように作っていけば間違いないと思います。看護師さんは薬とか、湿布とかいつ飲んでいつ貼るのかを細かく知りたいと思いますので、そこだけ独立して質問項目に入れてもいいかもしれません。施設で決まったアセスメント用紙がないとか、今のアセスメントで不安だと言う方はぜひ参考にしてみてください 。

ABOUTこの記事をかいた人

生活相談員を13年やってました。 今はケアマネの資格を持って、ケアマネの経験もあります。 生活相談員としての業務が長いので、そちらを記事にしています。