親の面倒が見られなくなってきた。本人も施設に入ってもいいと言っているが、お金がどうなるかわからない。近くに高齢者施設があるけど、安いのか、高いのか分からない、という方がおられるのではないでしょうか。高齢者施設に安く入ることができるのは、特別養護老人ホーム（多床室）です。
＜高齢者施設はたくさん種類があります＞
高齢者施設は種類がたくさんありますが、長期で預かってくれる施設というのは限られています。しかも重度になると、「ここでは重度の方は他の施設に変わってもらってるんですよ」と言われて、施設から退所させられる施設もあります。
＜グループホーム＞
認知症と診断されれば、入居することができます。ただ、看護師が常時いないため、胃ろうやインスリンなど医療行為が発生すると、他の施設を勧められます。入居する前に、敷金礼金がいる施設がほとんどで、最初に30万くらい払います。
＜サービス付き高齢者住宅＞
要支援から入居することが可能です。基本的な話になるのですが、介護士はいません。あくまでも家賃を払って住むという住宅になります。介護が必要な方は、その施設にあるヘルパー事業所の方に依頼をするようになります。デイサービスも依頼して通うようになります。重度の方も受け入れてくれますが、料金は少し高めで、12万～18万くらいです。
＜有料老人ホーム＞
要支援の方から入居可能です。介護士もいますし、胃ろうやインスリンの対応もしてくれます。一人一部屋で部屋の中にトイレがあります。ずっと２４時間３６５日介護士がいますので、困ったことがあっても、いつでも対応してくれます。料金はずいぶん高くなります。月に18万～30万くらいになります。(施設によっては月50万のところもあります。)入居待ちの方はあまりいない施設が多いので、すぐに入りたいとか少々高くても大丈夫という方にはお勧めです。
＜特別養護老人ホーム 個室＞
要介護３以上でないと入れません。２４時間３６５日介護士がいます。医療的な介護があっても看護師がいるので対応してもらえます。金額についても、他のサービスと違い、安くなる方法がいくつかあります。生活保護の方が安く利用できる施設でもありますし、社会福祉法人限定の軽減措置もあります。うまく利用すれば、月額10万～15万くらいでおさまります。要介護３以上の方はまず、「特別養護老人ホーム」で施設を探すことをお勧めします。
＜特別養護老人ホーム 多床室＞
特別養護老人ホームの中でも、特に安いのが、「多床室」で受け入れてくれるところです。居室にかかる費用が、個室の半分です。その代わり、建物は非常に古いです。というのも、何年か前から、特別養護老人ホームを新設する場合は「個室」じゃないと役所から許可がでません。ですので、「多床室」の施設はとても貴重です。１部屋に４人が共同生活になるので居住費が安く、高齢者を預ける方法で一番安いのが、この施設となります。月々約８万から１５万ぐらいだと思います。申し込み者がすごく多く、なかなか空きがでません。利用者の中にはとりあえず、個室の特別養護老人ホームに入っておいて、「多床室」が空いたら、そっちに変更するという方も多いです。
要介護３以上でできるだけお金をかけたくない方におすすめです。
＜金額は地域によって違います＞
だいたいの金額は記入したのですが、地域によって大きく違います。また、原爆手帳や生活保護受給資格の有無によっても金額は大きく変わります。あくまでも目安なので、詳細については各施設に足を運び直接説明を聞いてみてください。
