今日は10月22日です。
世の中は休みでした。
というよりも、今日は祝日というのはいつ決まったのでしょうか?
勤務表を作るときは、全く意識せずに作っていたので、普通の日の扱いになっていました。
いつの間にか祝日になっていたという感じです。
それはさておき、本題に入ります
みなさんは「何もしない」と聞いたらどんなイメージを持たれるでしょうか?
どちらかと言うと「何もしない」というのはマイナスのイメージがあります。
利用者が何かトラブルを起こした時に、「お前は何をやっていたんだ」と責められたりします。
「何かをしていないと不安」という方もおられます。
私も休日にのんびり昼寝なんかをしていると、「今日1日無駄な時間を過ごしたと自分を責めることがあります。
ところが最近、「何かをする」という考え方は「善意の押し売り」に繋がっているという考え方があるそうです。
目次
「何かをする」は「善意の押し売り」
「善意の押し売り」というのは、本当に迷惑です。
「あなたのためを思って言っているのに」とか「あなたが心配だから、アルコールを全部捨てた」とか・・・
これは確かに相手のことを思って言っているのだと思うのです。
ところが、これが行きすぎると大変なことになってしまうのです。
最近のニュースで言えば、「結愛ちゃんへの虐待」の事件です。
このニュースを聞いたときは、なんてひどいことをするんだろうと思いました。
私たち夫婦は子供がいないので、こんなにひどいことをするのなら、私たちが育てるのに!と2人で話をしていました。
先日、結愛ちゃんのお父さんに対して、懲役13年という刑が課せられました。
その裁判の内容を読んでみて驚いたのです。
善意と思い込んだ虐待
この父親は理想の家族像を持っていて「明るくてなんでも言い合える関係」という理想を持っていたようです。
結愛ちゃんの友達が少ないのではないか?と父親が思うようになって、すごく心配して、いらだちを覚え始めたそうです。
友達ができるように、理想の子供になるように「お化けがでるよ」とおどし始めて、だんだんエスカレートしていき、言うことを聞かなかったら、押入れに閉じ込めたそうです。
結愛ちゃんが食事を過度にとっていることが、分かり、食事制限を加えるようになったそうです。
そして理想の子供を作ることと、現実の子供とのギャップから、結愛ちゃんに対してきつくあたるようになっていったそうです。
「結愛ちゃんに理想の子供であって欲しい、友達をたくさんつくって欲しい。目標を見つけて達成する、達成感を味わって欲しい」と思っていたようです。
結愛ちゃんの自宅の様子が紹介されたそうです。
そこには
結愛ちゃんの生活を定めた「ルール」が書いてある紙が貼られている
段ボールに掛け算の九九が一の段から九の段まで書かれていた
はみがきをする
4時になったらふろそうじをする
かけざんをまちがえずに、つまらずにいえるようになる
というような状況があったそうです。
本当ににゾッします。
しかも、書いてある内容が、全部、良いことなので、余計にゾッとします。
私たち介護に携わる者として、「利用者のために」といろいろなことを頑張ってやってますが、その一つ一つが「善意の押し売りになっているのではないか」と疑問に思えてきます。
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大事なことは「do」ではなく「be」
結愛ちゃんの状況を見ても分かるように、父親は悪いことをしているとは少しも思ってないと思います。
むしろ、結愛ちゃんのために頑張っているという善意の心があるのだと思います。
これは、私たちの「利用者のために頑張る」という気持ちとほとんど変わらないと思います。
そして、「利用者のために」とか「子供のために」という気持ちで何かこちらから行動を起こす(do)をしてしまうのです。
この行動(do)が「押し売りになっているのです。
利用者や子供達にとって何が必要かというと、私は「do」ではなく「be」(そこにいてくれるだけでいい)ではないかと思います。
何もしてくれなくても、そこにいてくれるだけで、見守っていてくれるだけで安心するというのは誰でも味わったことがあるのではないでしょうか。
何もしないでそばにいるというのは、とても難しいことで、ついつい「こうした方がいい」と言いたくなってしまいます。
それが余計なことなのだと思うのです。
まとめ
今回の結愛ちゃんの事件は本当に考えさせられる事件でした。
私も反省しないといけないことが、めちゃくちゃたくさんあることに気付きます。
よかれと思って、掃除やゴミ捨てなどを行っていますが、それは自分の勝手な判断で、周りからは白い目で見られているかもしれないのです。
「do」ではなく「be」ということを、しっかり頭に入れて、これから利用者さんと関わっていけたらいいなと思います。
これから生活相談員を目指す方や、今現在生活相談員として頑張っている方の参考になればと思います。