今回はクルーガー効果について書いてみようと思います。
正式には、ダニング=クルーガー効果と呼ぶそうです。
これは「脳のクセ」の中の一つですが、この「クセ」がやたらと強い!
ではどんな脳のクセかと言うと、
頭の悪い人ほど、「自分はえらい」と思う
反対に
頭のいい人ほど、「自分はあまり賢くない」と思う
という脳のクセを「ダニング=クルーガー効果」というのだそうです。
え?なんで?と思うかもしれませんが、まずは実験結果から紹介したいと思います。
目次
ダニング=クルーガー効果の実験
ダニング=クルーガーさんが大学生を対象に実験しました。
実験方法は
大学生65人を対象に、ユーモア30個が書いてある紙を見せて読んでもらったそうです。
そのジョークに点数をつけてもらったそうです。
それをもとにユーモアの理解度を判定します。
そしてその後「自分のユーモアの理解度は、同年代の中で何位くらいですか」という質問をします。
以上のような実験をしたそうです。
結果は、「ユーモアの理解度が低い人ほど、自分は上位40%ぐらいのところにいる」と回答があったそうです。
反対に「ユーモアの理解度が高い人は、自分は中くらいにいると回答したそうです。
つまり、できない人ほど自分を高く評価していることが分かります。
これが、「ダニング=クルーガー効果」だそうです。
なんでそうなるの?
「脳のクセが強いんじゃー」というだけではないような気がします。
知識の少ない人は新しい情報を取り入れることに、拒否反応を示します。
拒否反応を示すので、自分の持っている知識の範囲の中で、自分はこのぐらい知識があると思うので、当然「自分は知識がある!」となるのです。
反対に知識が豊富な人は、新しい情報をどんどん取り入れます。
新しい情報がたくさん入ってくると、自分の知識のなさがよく分かります。
自分はまだまだ知らないことがたくさんある!と思うようになるのです。
よくよく考えてみると、確かに一理あるなと思います。
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理解力や知識のことだけではありません。
知識だけじゃなくて、介護でも同じことが言えます。
私は利用者のことを思ってやってます。
私は他のみんなよりも働いています。
というように自分をすごく高く評価している人は、案外大したことをやっていません。
みんなから、「全然あの人働かんね」と噂されている人が、自己評価をオール5で出してきた時は驚きました。
やっぱり、自分は完璧にできていると思うから、それ以上の仕事はしませんし、自分のできている仕事に影響が出るから、手間のかかる仕事は断るという行動に出るのだと思います。
そんなふうに仕事をしているので、「自分はできる人」という思いになるのだと思います。
まとめ
このダニング=クルーガー効果を聞いて、「あ!これはあいつのことだ」と思う方もいると思いますが、そう思う方は要注意です。
ダニング=クルーガー効果の悪い方の人になっている可能性があります。
反対に「あ、私最近、外から知識を入れてないなぁ」と思った方は、このクルーガー効果の、いい効果が出ている方だと思います。
実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」
という言葉がありますが、まさしく、この言葉通り、知識がつけばつくほど腰が低くなるものです。
「自分は知識がある」とか「自分は職場のことをしっかりやっている」と自慢できるようになると、ちょっと注意が必要です。
ひょっとしたら、新しい情報を取り入れてないのでは?
一度自分を疑ってみてください。
これから生活相談員を目指す人や、今現在生活相談員として頑張っている方の参考になればと思います。